外国為替証拠金取引FXの仕組み

株式・商品との比較

株式や商品との比較

外国為替取引は直物(スポット)取引、先物(フューチャー)取引・先渡(フォワード)取引、オプション取引、スワップ取引等に分けられます。

直物は現時点における通貨の価格(為替レート)を取引の対象としています。
先物・先渡は将来のある時点における価格を取り引きします(先渡取引は為替予約などに用いられます)。オプションは将来のある時点においてあらかじめ決められた価格で取引する「権利」を売買します。
スワップは直物売買と先渡の反対売買を同時に行うもので、その差額が2つの通貨の金利差を反映した直先スプレッドとなります。

直物取引は、現物取引、つまり、取引額全額を支払い、いったん外貨の現金(=両替)や預金等(=外貨預金、外貨MMF)を受け取るものと、信用取引、つまり、取引額の一部に相当する金額を証拠金(保証金)として預け、必要な外貨もしくは円貨を借りて取引するもの=外国為替証拠金(保証金)取引に分けることができます。
後者は通常、外貨を受け取らず、損益のみを受け取る「差金決済」となります。外国為替証拠金(保証金)取引は、証券取引法上は、金融等デリバティブ取引の一つである「直物為替先渡取引」に該当するとされています。また、金融先物取引法上は、「金融先物取引」の一種となります。

従って、外国為替証拠金(保証金)取引は、株式の信用取引(空売り、空買い)と似ています。いずれも「売り」「買い」どちらからでも始められますし、証拠金の何倍もの売買を行うことが可能です。
一方、外貨預金は株式の現物取引に似ています。「買い」からしか始められませんし、取引の全額を払う必要があります。

商品取引とも似ているように見えますが、商品取引は、将来の特定の時点(限月)における商品価格を対象として取引する点が異なります。
通常の外国為替証拠金(保証金)取引は、将来の特定の時点ではなく、現在の価格を対象として取引しています。

しかし、外国為替証拠金(保証金)取引は、差金決済であり、証拠金(保証金)を預けて、売り買いいずれからでも始めることができること、多くの商品取引会社が外国為替証拠金(保証金)を扱っていることなどから、商品先物取引と似た印象を持たれていますし、金融先物取引法上も「金融先物取引」として扱われています。
なお、為替の先物取引、オプション取引、スワップ取引も銀行間や輸出入を行う企業などにより盛んに行われていますが、個人投資家向けのものではありません。

外国為替証拠金(保証金)取引は株式や商品と違う点が多々あります。
株式は非常に銘柄が多い、個々の株式や商品の銘柄は取引規模が通貨より圧倒的に小さい、必ずしも売買が成立するとは限らない、国内のみで取り引きされるものが多い、24時間売買されていない、一般投資家とプロで情報量に差がある、売買の期限が決められている、などです。

外国為替証拠金(保証金)取引の場合、投資の対象となっている通貨は限られています。また、取引規模が非常に大きく、世界中で24時間取り引きされ、いつでも売買できます(夜間のみでも取引できる)。
売買に影響を与える情報は即時に広く公表されるものが多く、一般投資家でもフェアな取引が可能です(インサイダー取引がない)。また、売買の期限が決められていないので、(証拠金を追加する必要があるかも知れませんが)利益・損失を確定せず、いつまでも持ち続けることができます。

これまで、外国為替証拠金(保証金)取引については監督省庁が決まっておらず、「野放し」状態でした。
しかし、平成17年7月の改正金融先物取引法によって、取引業者はすべて「金融先物取引業者」として、登録することが必要となりました。
従って、悪徳業者の問題は少なくなると思えますが、これまで法律できちんと取り締まられているはずの商品取引は大きな問題を抱えていますので、どうなるかはわかりません。

主として取引所で取引が行われる株式や商品とは異なり、外国為替証拠金(保証金)取引は、取引所を通じて行う「取引所為替証拠金取引」(平成17年7月から)と、売り手と買い手が直接取引をする「店頭為替証拠金取引」の両方があります。両者の比較については、「くりっく365」を参照して下さい。


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